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第107話「Gravity(ブラックホールと共に消えた恋)」

 感情はコントロールしなければならない。

※ネタバレです。

 ろうそくが沢山たてられた洞窟の中を、バルカンの少年が歩いていきます。部屋の奥へ着いた時、バルカンマスターが声を掛けました。少年はうちから追い出され、学校にも席はありません。バルカンの哲学に矛盾に感じていますし、マスターを信じているわけではありませんが、教えを受け始めました。彼の名は、トゥヴォック。

荒涼とした大地。墜落した宇宙船がいくつもあります。1人の女性がやってきて、小さな穴に向かい機械を仕掛けました。そこへ現れた蜘蛛を、手持ちの道具で一突き。ゲ。

すると、空に穴が開き、そこから何かが落ちてきました。ヴォイジャーのシャトルです。彼女が入っていくと、誰もいません。中を物色していろいろ集めている時、トムが帰ってくるのに気付きました。なにやら銃口のようなものを彼に向けて、脅しているようですが、言葉が通じません。トムが持っていた道具も奪い、その場を去ります。荒地を走っていく彼女に、異星人が2人襲い掛かりました。それを、トゥヴォックが颯爽とやってきて助けます。かっこいいじゃん。怯える女性に膝をつき、なんと名乗りあうことに成功。彼女はノスと名乗りました。

ヴォイジャーとの通信を試みるトムの元へ、ノスを連れたトゥヴォックが戻りました。異星人に殴られた顔の怪我を治し、非常食料を分けてあげるトゥヴォック。通信装置は作動していますが、それが亜空間のポケットに入り込んだこの星の重力フィールドに阻まれてしまいます。ドクターも実は一緒で、でも停止中。そこへ、さっきの異星人が集団でやってきました。荷物をまとめ、避難します。

ノスの暮らしている宇宙船の残骸に着いた3人(+ドクターがいるはず)。フォースフィールドがあるので、ノスは1人生き残ってきていたのでした。エミッターを直し、ドクターが復活すると、なんとドクターはノスの言葉が話せるではありませんか。すごいねドクター。ドクター訳によると、ノスは14の季節をここで過ごし、多くの船が来るのを見たけど、去る船は見ていないそうで。

蜘蛛狩りに挑戦するトム。失敗です。それを笑うノス。片言ですが大分英語が喋れるようになっています。一方トゥヴォックは、ドクターを停止させることにしていました。

その夜、ヴォイジャーの話をしながら蜘蛛を料理をするトゥヴォックとノス。料理もできるのね。ノスは、もうトゥヴォックに惚れちゃったようです。食卓を囲むと、トムもベラナの思い出を語ります。食事が終り、ドクターは停止。トゥヴォックは、ノスが惚れているよとトムに言われても、「妻がいる」とだけ。「5万光年離れて、また会えるかわからない」と(ずいぶんひどいこと)言うトム。すると、彼は去っていきました。

外で救難信号機を直していたトゥヴォックに、謝るトム。でもトムはノスのことを意識してないと言い張るトゥヴォックにトムは一言「バルカンであることを後悔してる」。

トゥヴォックは、あの洞窟での日を思い出しました。バルカンじゃなかったらよかった思ったことがあるのです。彼はジャラという多種族の女の子に恋をしましたが、成就はしませんでした。マスターは、トゥヴォックのお父さんが「彼女は他の同級生と恋をしてる」と書いてきたと、架空の話をしました。愛情は他の感情を生み出す危険なものだと教えます。

ヴォイジャー、シャトルが消えてまだ1時間しか経っていません。が、ヴォイジャーも突然現れた亜空間の穴に引き込まれそうになりました。その穴の中には、太陽と三つの惑星が。と、今度はどこかの船にトラクタービームをかけられました。相手は、トゥヴォックたちを襲ったあの異星人です。ヨストと名乗るその男は、明日歪みを閉じる任務を負っていました。急いで探査機を発射し、対策を探します。

作戦室。データを見ている艦長のところへ副長がやってきました。トゥヴォックの送った救難信号をキャッチしたのですが、それは3ヶ月分のデータも伴っていました。中とは時間のずれがあって、ヴォイジャーでの1時間が何十日にも相当します。しかも、穴の重力が強くなっていて、崩壊寸前なのです。崩壊すれば、中のものは全てつぶされてしまいます。

トゥヴォックが怪我を負って帰ってきていました。異性人に襲われたのです。前にドクターが止まってから2ヶ月が経っています。もうヴォイジャーを諦めた様子のトム。ノスは、夜通し看病し、トゥヴォックは意識を取り戻しました。ノスは気持ちを表そうと、トゥヴォックにキスをしますが、彼はそれをはねつけます。恋愛感情はないときっぱり言われたノスは、傷ついて出て行きました。

プローブを使って、転送と通信をすることにした艦長たち。するとヨストも動き出します。救出にはまだ時間が必要なのに、予定を早めて穴を閉じるというのです。

トゥヴォックは突き出た岩の上で瞑想中。お体もう大丈夫のようです。トムが飛び込んできて、ノスを傷つけたトゥヴォックを責めます。トゥヴォックは、昔の失恋経験を話しました。バルカン哲学を忘れた少年のトゥヴォックは、バルカン人本来の激しい感情に翻弄されてしまったのです。その後、あのマスターのところで勉強したトゥボックです。

ヨストは、穴を攻撃し始めました。ヴォイジャーが送った通信を受けたトムたちは、そこで時間のずれに気付きます。そして30分後、彼らにとっての2日後に転送されることも知りました。しかし、異星人の連中が迫ります。中でも外でも、同じ種族のやつらに襲われてます。あと1時間という時、ノスがフィールドを直しに飛び出しました。でも修理に失敗し、またしてもトゥヴォックに助けられます。間一髪のところで、ノスも含めて全員が救出されました。

ノスを故郷に送る時、トゥヴォックは「不快感」を感じていました。寂しいのか、離れがたいのか。トムは、トゥヴォックにもロマンスがあったことで、少し彼を見直したようです。転送室に入ると気を利かせてさっさと退散。二人になって、ノスは謝りました。トゥヴォックは、静かにノスと精神融合をし、思いを伝えます。受け取ったノスは、多くを語らず去っていきます。

部屋で、瞑想をするトゥヴォック。思い出したのはマスターの元での修行を終えた自分でした。

蜘蛛に亜空間の隙間と、前回とモチーフは共通したものがありますが、雰囲気はガラッと変わって(一緒だったら困るけど)切ないロマンスです。妻帯者トゥヴォックがらみの恋という、普通だったら使わないだろう設定が好きです。

今回のお題。「Gravity」は「重力・引力」。でもまだ意味があって「厳粛さ・真面目さ」。シャトルが引き込まれた重力と、多くを語らないトゥヴォックの真面目さや厳粛さ。上手い題。邦題も今回は頑張ってます「ブラックホールと共に消えた恋」。ブラックホールとは厳密に言うと違うんですが、この際それは気にしないことに。個人的な好みを言わせてもらえば、「共に」を抜いて「ブラックホールと消えた恋」の方が音が整ってよかったかな。

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