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第102話「Nothing Human(寄生生命体の恐怖)」

 宇宙一汚い男でも、ベラナの命を救えるなら。

※ネタバレです。

ホロデッキ。ドクターのホロ講義が続いてます。みなさんうんざりしてますが、ドクターはまだまだやる気満々。

お留守番のハリーは副長に21時だと言います。艦長たちがホロデッキに入って1時間。艦長は30分で助けてくれと言っていたはずですが、副長は艦長たちにも自分たちと同じフルコースを味わわせないと、とにんまりです。

やっと講義が終わって(フルコースやったんだ)、解放されたクルー。副長は軍法会議モノです。食堂にやってきたトムとベラナは、ニーリックスとその話で盛り上がってますが、その時艦が大きく揺れます。ブリッジでは緊急事態。巨大なエネルギー波がヴォイジャーを襲いました。

エネルギー波には、耳を劈くような音声がありました。波の跡を追って発信源を突き止めると、非ヒューマノイドの船があり、乗っていた生物は負傷していました。艦長はそれを医療室に転送し、治療しようとします。トリコーダーが使えないのでデータが取れません。ただ、吹き替えで「どっちが頭かも分からない」ってドクターは言ってますが、それはいくらなんでも見りゃ分かるでしょう。医療室にやってきたベラナは、船の構造を解明してました。報告した直後、生物はフォースフィールドをつき抜け、ベラナに飛びつきました。彼女の首を突き刺して、内臓とくっついてしまいました。転送も引き剥がすこともできません。ドクターでさえ対処に困る事態に、艦長はある提案をします。医療コンサルタントとして実際の生物学者のホログラムを作り、そこへデータをダウンロードする。

ホロデッキで、ドクターとハリーがコンサルタント作りを開始。ドクターが選んだ人物は、クレル・モセット。ハリーが外見を表示させると、彼はカーデシアでした。「あんまり友好的な種族じゃない」と言うハリーに、ドクターは「宇宙一汚い男でもかまうもんか。ベラナを救えさえすれば」と。ハリーも納得し、データーを入れます。彼は口が上手く、ベラナの診断にも積極的です。しかし、艦隊の医療機器では不十分で、改造したトリコーダーでのスキャンがやっとです。

艦長たちはあの音声データの解析を試みていますが、1万以上の語が含まれるので、解読は難航。機関室を任されたセブンに生物の船のデータをダウンロードさせますが、途中で船が爆破してしまいました。

モセットとドクターは、生物が緊急避難的にベラナの内臓を使っているという仮説を立てます。必要な機器を揃えるため、ホロデッキにクレルの研究室を再現。気がついたベラナは、カーデシア人のホログラムがいることに動揺してますが、彼がベラナの命を救える唯一の人物です。

艦長と副長は、音声のデータをSOSではないかと見て、それを送信してみることにしました。仲間が来れば、何かできるかもしれません。

すっかり意気投合したクレルとドクターは、生物のホログラムの中身を見ることに。クレルはメスを使って実際に生物を切る方法をとっていました。痛がる生物。彼らは高度な知的生命体だと分かりましたが、クレルの方法では生物は死んでしまうことに。「仲間を助けるためなら仕方がない」というクレルのホログラムが、一瞬揺らぎました。ドクターは彼を一端停止させ、ハリーに再起動を頼みます。頑としてクレルを嫌うベラナ。ハリーと一緒に来たベイジョー人のテイバーも、再起動した彼を見て「大量殺人犯だ!」と言います。しかも、彼の家族も殺されていました。

クレルは多くのベイジョー人を使って、非道な人体実験を繰り返していたと主張するテイバー。クレルの大きな業績であるフォストサ・ウイルスの治療も、多くの人を感染させて治療を試したのだと言います。信じられないドクターはデータにないことを疑問視してますが、カーデシアが彼の実態を公表していない可能性が大きい。テイバーはクレルのホログラムと、彼の研究成果のデータを廃棄するように求めました。

「犠牲者の死を利用することになる」と言って、ベラナは治療を拒否。そういう側から、生物の出す毒素でショック状態に陥るベラナ。

ハリーはテイバーの話の状況証拠を見つけました。彼が研究施設でフォストサ・ウイルスを買った4日後に、周囲で患者が急に発生していました。

虐殺者の研究成果を利用するわけにはいかない、とクレルに言いに行ったドクター。しかし、言い訳がましいクレルを削除すれば、ベラナが助かりません。

副長はテイバーを呼び出しました。彼は医療方針に異議があるから、任務を解いてくれと申し出ていました。

会議も紛糾しました。時間がないというドクター、ベラナを助けてくれというトム、倫理が大事だというチャコティ、ベラナの主張は論理的だというトゥヴォック。最後に声をあげたのは艦長でした。医療室に寝ているベラナが回復してから道徳議論を戦わせればいい、クレルとドクターの治療の結果には、自分が全て責任を負う。これでこそ、TOPです。いよいよ、治療が始まりました。

ブリッジではあの生物のお仲間の船と出会っていました。敵ではないと説明する艦長ですが、通じているかどうか…。ホロデッキではクレルが生物の切開を開始。かなり苦痛を伴うもののようです。神経への刺激を強めるクレルを止めて、ドクターは別の方法を試しています。生物の船はヴォイジャーのエネルギーを吸い取っていますが、艦長は敵対行為ではないと言い張ります。クレルとドクターは、ベラナから離れつつある生物の救命にかかっていました。代謝機能が回復した生物を船に返すと、船は離れていきました。

ベラナはクレルの件で不機嫌なものの、なんとか回復。艦長はクレルのホログラムの処遇をドクターに一任しました。

その後、ベラナの部屋に来た艦長。ベラナはクリンゴンのお香を焚いていました。怒りが収まらないベラナに、艦長は水に流せといいました。ゆっくり話し合う風ではなく、伝えることを伝えてさっさと去っていった感じです。

患者が治って上機嫌なクレルに、ドクターは1つの決定を伝えに来ました。プログラムと付随のアルゴリズムを削除する―それがドクターの決定でした。自分が消されると知ったクレルは、「君も同じ穴のムジナなんだ」と捨て台詞を吐きました。

ロミュラン・フェレンギに続き、α宇宙域の種族が登場します。そもそも、ヴォイジャーがバッドランドに追ってきたマキは、このカーデシアの同盟に対して反発していたグループですから、VOYにとってある意味欠かせない種族ですね。それに絡んで、医療と倫理に関する問題を全面に押し出した今回のエピソード。難しいですよね…。虐殺された人がいて、そこから得られた成果があるという事実。友人の1人は「(もちろん残虐な行為はされるべきではないが)成果を利用しなければ、殺された人の死が無駄になる」とも言っていました。心情的には納得しかねますが、1つの意見でしょう。

最初に「宇宙一汚い男でもいい」と言っていたドクターが、いざそういう人のプログラムを前にすると躊躇する。人ってそういうものなんでしょうね。ますます人間らしくなっていくドクターです。

今回のお題。原題「Nothing Human」は「人らしからぬ」という風に訳しましょうか。これは生物のことではなく、クレルのことでしょうね。主題をついています。邦題は「寄生生命体の恐怖」…前にも言ったかもしれませんが、なにか異質なものが登場するたびに「○○の恐怖」とか「恐るべし○○」みたいな邦題つけるのやめません?主題ともずれてるし、結果的にそれほど好戦的な種族でもなかったし。

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コメント

ご訪問ありがとうございました。

このエピソードは、重いテーマですね。
身近なものであれば、倫理的はどうであれ、助けたいと思うのが普通。
でも、危機がされば、倫理がまたのしかかる…。

私もドクターの「人間性」が好きです。

投稿: kiyuyuki99 | 2008年3月21日 (金) 09時41分

>kiyuyuki99さん
こちらこそ、いらっしゃいませませ。
会議が紛糾した時に艦長が「両方正しい」と言って止めますが、その通りですね。

ドクターは趣味や主張が段々強くなってきましたよね。最初のころからは考えられない。

投稿: 浅木 | 2008年3月21日 (金) 15時55分

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