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涙をとどけて

 トータス松本、やる~!

 なんて、若干上から目線ですが(^_^;)

ご存知「ウルフルズ」のボーカルとして、数々の楽しい楽曲を世に送り出してきたトータスさん。「ガッツだぜ」なんて、カラオケで必ず誰かが歌う盛り上がりソングですよね。

 その彼が出した初のソロシングル(意外~)「涙をとどけて」。ウルフルズのアップテンポなイメージとは違い、なんだか切ない歌ですが、これもまたいい。私が特に感動したのは、サビの歌詞です。

「涙をとどけて 本当のこと 

 想いをとどけて 言えないこと

 言葉にできない 明日をとどけて」

いいんです。このまま、何にも言わなくてもいいんですけど、私はこの詞の凄さを、無粋にも語学的に分析してしまったんです。

2番になると「今日から明日へ」とワンクッション入るのですが、ま、それは置いといて。

この歌詞のまず第一は、韻の踏み方。「○○をとどけて ~~こと」を二回繰り返す、これだけなら楽にできますよね。日本語の文法では文節の終わりを合わせるのは簡単だし、英語の歌詞でも韻を踏むのは最低条件とでもいいましょうか。ところが、この歌詞は最後に「言葉にできない」とここでも「コト」の音を入れてます。で、「明日をとどけて」と、倒置的押韻を行ってますね。

プラス、この歌詞は8+6のリズムで刻まれます(最終除く)。上記一行目から。

「ナミダヲトドケテ(8) ホントノコト(6)

 オモイヲトドケテ(8) イエナイコト(6)」

この8音と8未満の音(5音とか4音)を使った歌詞というのは、以前の流行曲にあふれていました。伝統的、といえば言い過ぎかもしれませんが、Jpop本来の形ではないでしょうか。最近の、英語的感覚を主とした歌手が書いた詞には、あまり見られません。古くは和歌から受け継がれてきた7・5調にも通ずるところがあります。和歌は最後が7・7であり、このケースは最後が8・8とまとめに入っています。探してみてください、8音をサビに使った歌詞、ちょっと懐かしいものでたくさんあると思います。たとえばSMAPの「らいおんハート」(8・5)やゴズペラーズの「ひとり」(8・8・7・7)なんて分かりやすいですね。もっと古くなると、もっとあるかもしれません。

う~ん、なんだか国語の授業みたいになってきましたが。

とりあえず、この一見シンプルな歌詞には、これだけぎっしりテクニカルな用法が含まれています。そして、派手な言葉や非日常的な言葉を使わずに、これだけ聞かせる。すごい、ほんとにすごい。こんな歌詞、一度でいいから書いてみたい。

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