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さまよう刃

 東野圭吾さんの小説です。

※同作の内容に一部言及します。

 秋葉原の無差別殺傷事件、大阪駅の女性切りつけ事件と、人ごみに紛れて人を傷つけ、果ては殺してしまう事件が相次ぎましたね。私も都市部に生活していたことがあります。おまけに大阪環状線のあのホームには立ったことがあるので、こういった事件は恐ろしくもあり、腹立たしくもあり…。

 東野圭吾さんの『さまよう刃』が目に入ったのは、そんな時です。出版されたのはだいぶ前なんですが、最近文庫化されてます。去年からにわか東野ファンとなった私ですが、この本には違った意味で惹かれました。このタイトルに、現実の無差別事件の犯人たちの姿が重なったのです。

 彼らは自分が認められないことや、何かに怒りを覚えたことの腹いせに、ああいう事件を起こしてますよね。誰ともつかない、しいて言うなら世の中や周囲に向けられた理不尽な「敵意」という「刃」を持って(もちろん、本物の刃物も持ってるんですが)人ごみの中、傷つける相手を物色しながら「さまよう」…。想像するだけで恐ろしいですが、そんな印象を強く持ちました。

 東野さんの小説の内容は、もちろんこれとは全く別物です。娘をひどいやり方で殺された父親が、犯人の少年たちに復讐を果たそうと…それは世間を巻き込み、衝撃的な結末へと向かう。この小説での「刃」が意味するのは「敵意」ではありませんし、この小説が出されたのは事件よりも前ですから、関係はないんです。これはこれで考えさせられる小説ですし、とっても引き込まれる話なので、興味を持った方は、是非。

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