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代理ミュンヒハウゼン

 先日のニュース。

※「ER緊急救命室」第6シーズン12話「Abby Road(医学生アビー)」他のネタバレを含みます。

 2歳にもならない自分の娘の点滴に腐った水を混ぜて、危うく殺しかけた母親が逮捕されましたね。テレビに出てくる医者たちは「代理ミュンヒハウゼン症候群」の可能性が高いと言います。もし本当にそうだと診断されたら、彼女は罪に問われないか、減刑となるのでしょうか。それでは、あまりに理不尽な気がするのは私だけですか?大体、ほかのケースでも、自分の子供を傷つける親に、あまり重い罪が問われないのはなぜ?って感じです。普通は本能的に大事にするはずの自分の子供を傷つける方が、非情な気がするのですが。

 代理ミュンヒハウゼン症候群=ミュンヒハウゼン症候群と同じく自分に周囲の関心を引き寄せるためにケガや病気を捏造する症例だが、その傷付ける対象が自分自身ではなく「身近にいる代理の人間」であるケースを指すという。この症例は子どもを持つ母親に多く見られ、その傷付ける対象の多くは自分の子ども。子どもに対する親心の操作であったり、懸命または健気な子育てを演じて他人に見せることによって同情をひいたりする。そのような人間関係の操作を行い、自己満足することも挙げられる。(Wikipediaより)

 ニュースを見た瞬間思い出したのは「ER」で、まだキャロルがバリバリやってた頃、医学生初日のアビーと一緒に、ある母親を罠にかける話。それ自体ではなく、アビーのびっくりなER初日を描くための演出だったと思いますが、この母親もまた大胆なことにERでアビーが置いて行った何か分からない薬剤を息子の胃につながっているチューブに流し込んだのでした。

 話を事件に戻すと、逮捕された母親は5人娘を産んでいて、そのうち3人が4歳までに「感染症」で死亡してしまっているそうです。そりゃー…。子供の父親はインタビューで妻を擁護するようなことを言ってました(この父親も気がしれない。同罪だと思います)が、どうやっても殺人未遂だと思います。死んだ子たちの死因を今から調べ直すことができない以上、それを罪に問うことは難しいのかも知れませんが、できれば追及してほしい。

 ミュンヒハウゼン症候群(代理でない)ほうは、まだ同情の余地があると思います。体を傷つけるほど心を病んでいる…。まそれでも、自分は大事にしてほしいわけですが。なぜ、自分が心を病んでいるからと言って子供を傷つけなければならないのか。健気に看病する母親を演じて同情を引く?みんなから注目される?論外です。なぜ子供?注目されたいなら自分だけでやってください。今だけではない、子どもに一生残る傷を与えたと思うんです。体はよくなるのかもしれない。でも成長した子が、このことを知ったとき、どう思うでしょうか。「母親は自分の満足のために私を利用した。私よりもそっちが大切だった」と思ったら、自分の価値に自信をもって生きていけるでしょうか。この子や死んだ子たちには、10歳のお姉ちゃんがいるそうですが、もう物事分かる年齢になっているこのお姉ちゃんは…。

 なぜお姉ちゃんは被害にあわなかったかは、容易に想像がつきますね。最初の子供で、みんなが注目してくれたから。私も長子ですが、3歳までのアルバムの数は弟の…何倍です。あちなみに、弟は今すこぶる健康です。

 ポストに子供を放り込んだり、押し入れの段ボールに入れて餓死させ、何年も放置する母親の事件もありましたね。母親というものは、時々こんな風に勝手なものだと、私は改めて思いました。同じERの、もっと前の回で、副腎皮質ジストロフィーの子供を懸命に世話するシングルマザーの話もありますが、その母親はたった一人で、誰にも詳しい病状を言いふらしたりしません。それが母親の本来の姿でしょう。世界中の何億という母親が、自分の身心など顧みることなく子供を愛しているというのに、ほんの何十分の一の、勝手な親たちのせいで、そんな親の子に生まれてしまったというだけの子が傷つくのは、本当に悲しく、腹立たしい限りです。

 ちなみに、代理ミュンヒハウゼン症候群の母親の25%が、以前ミュンヒハウゼン症候群であったというデータもあるそうです。つまり、そんなケースには、未然に防ぐチャンスがたくさんあったはずなのに。

 私の言い方はフェアじゃないかもしれません。それに子供を産んだことも育てたこともない私は、これ以上何も続かないわけですが、うちの近所には平均年齢5歳の子供たちが走り回って遊んでいますので、なんだか感情的になってしまいます。

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