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第151話「Critical Care(正義のドクタースピリット)」

 緊急事態は、あなたですよドクター。

※ネタバレします。

 異星人のERってところでしょうか。患者であふれています。どうやらあまり医療は整っていないところのようで、みんなテンヤワンヤ。そんななか、たぶん健康体だろう胡散臭い男ガーが入ってきました。チェリクという、これはおえら方だろうお人と会い、新しいものを売りつけようとします。彼がとりだしたのは、あれ…見覚えが。ドクターのホロエミッターです。

 突然見も知らぬ場所に連れてこられたドクター。どうやらガーがヴォイジャーから盗み出したようです。ホロエミッターだけじゃなくて、ドクターごと。いきなり知らない所に来たドクターは勿論怒ってますが、そんな時緊患が運ばれてきました。余談ですが「凝血剤がないわ」と言ったのは、ER緊急救命室でキャロル・ハサウェイを演じていらっしゃる野沢さんですね。一言だけですが、台詞がセリフだけに…(笑)。患者はTCと呼ばれるレベルが低いため(ガーは15ですが、この人は4)治療が十分できないレベルグリーンへ運ばれていきました。別の患者は、足に大けが。見かねたドクターは、その場にある器具で治療を始めました。

 一方ヴォイジャーでは、まだドクターの失踪に気付かない。ホッケーで怪我をしたハリーとトムは、医療室へ行きました。ドクターにはきっと馬鹿にされて嫌味を…と、ドクターは必要な治療だけをしてそっけない様子。ありゃりゃ。

 試験用のプログラムとすり替えられていたドクター。艦長はトゥヴォックに向かって「誰か説明してくれない?」トゥヴォックが「私の責任です」と言っても「そんなこと聞いてない」…おお、怖い。艦長が廊下を歩いていると、凸凹コンビのニーさんが助け船を出しました。自分が食堂でガーに濃い料理を食わせたので、食中毒になったのかもしれない。それで医療室へ行ったのなら、自分のせいだと。やさしーなー。艦長もやさしー人ですからね「でもあなたがドロボーに変えたわけじゃないでしょ」とフォロー。

 あの病院では、そこのお医者さんと仲良くなった(?)ようです。外部とのコンタクトはコンピューターによって制限され、煩雑な手続きが要る(しかもたぶん通らない)ようです。もう1人、テビスという少年と知り合ったドクター。彼は医学の知識が多少なりともある、純粋な少年でした。彼は末期のウイルス感染症なのですが、治療薬を投与されていませんでした。TCが低いから。

 TCがなんなのかよく分かりませんが、例のおえらさん、チェリクがドクターを連れに来ました。メインコンピューターである管理官に、レベルブルーで働くよう決定されたからと。エレベータの後ろのボードを見る限り、下から「ホワイト→レッド→イエロー→グリーン→ブルー」のようです。んじゃ最初の患者、上から2番目?結構いいとこじゃん。で、レベルブルーについたドクター、その光景に唖然とします。清潔感あふれるフロアーに、ゆったりとした個室、各患者に十分なスタッフがついています。さっきのレベルレッドとは大違い。TCが高い人のエリアだそうです。このTCは、いうところの「社会の貢献度」や「技術能力」等々をコンピューターが算出し、それによって治療の手厚さが違うという非情なシステム。経済危機でにっちもさっちもいかなくなったこの星の人が、チェリクと契約して導入したシステムだそうです。ダイセク医療部長に管理が任されます。

 ガーのワープサインを追ってきたヴォイジャーは、偽物のワープサインのに騙されました。他の手がかりで小惑星に向かいますが、ここではガーと取引して手に入れた鉱石は、ここから盗み出したものでした。艦長は小さな情報からたどっていくことに、少々もどかしさを感じていらっしゃるご様子。

 高い技術を持っている医療部長。ドクターは彼の患者のうちの一人に、テビスが打ってもらえなかった薬「シトグロビン」が投与されているのを見ます。でも、その患者は有色性ウイルス感染症ではありません。ただ、動脈の老化を防ぐためだけに、不必要な投薬を義務付けていたのでした。

 テビスのいるレベルレッドへ来たドクター。具合が悪くなったテビスを見て医師ヴォスに頼みこみ、TCを上げる工作を。でもできませんでした。「他の患者を治療して」といういい人テビス。

 レベルブルーに戻ったドクターは、嘘をついて他の患者用のシトグロビンを手に入れました。それをテビスに打ち、ほっとするドクター。

 ヴォイジャーでは、ガーを推薦した自称「アホウ」。チェリクと似た種族ですが、どうやら奥さんには頭が上がらないマヌケ(ごめんよ)のようで。泣きだす情けないオトコのもとを出てきた奥さんは(声が野沢さんだ)、もちっと色気のあるタイプ。艦長はもうあきれ返って、ブリッジでほう杖までついちゃってます。ま確かにバカバカしいことこの上ないですが。「ガーみたいな危険な男がいいわ」という奥様に「確かに危険人物ね」と嫌味を言えば「あんたも惚れたんでしょう?」と来て「間違っても彼を男としては見ないけど」と言えば「どうして?彼じゃ不満?」…もう何言っても通じません。艦長は思わず近くにいたトゥヴォックの手を取って「間に合ってるから」と。ギョっとするトム、笑いを堪えるハリー、はっきりは映ってませんが後ろのクルーも振り返ってます。字幕では「恋人がいるの」英語では「I already have a man」と。かなりの爆弾発言です。通信が終わると、もうどっぷりお疲れ。がんばりましたね、艦長&トゥヴォック(笑)。

 レベルレッドでは、一回のシトグロビンでめっちゃ元気になったテビス。彼にはTCが上がったと嘘を付きました。調子に乗ったドクター、たくさんシトグロビンを盗んできました。それを手伝うと言いだしたテビス、見ていられないヴォジも加わって、薬が投与されます。

 レベルブルーでは、まず医療部長にカルテの改ざんがバレましたが、ドクターはコンピューターの穴をついてごまかします。医療部長さんは、自分のTCを下げられるのが怖くて見過ごすことに。

 レベルレッドでは回復した患者を前に嬉しそうなヴォジ。もうすぐ退院だというドクターに、まだ入院していたいというテビス。退院してしまえば、医療とはかかわれないから。

 やっとガーさんに追いついたヴォイジャー。今度は本気モードの艦長、一気に拘束室に彼を転送しました。

 また医療物資を運んできたドクター。テビスのベッドには別の患者がいて、彼はレベルホワイトに移送されたというコンピューター。ヴォジに聞くとレベルホワイトは「死体置場」でした。

 ついにチェリクのところに怒鳴りこんだドクター。チェリクはウイルスの2次感染で死亡したと言います。しかし治療は受けられませんでした。チェリクはドクターのしたことの報復として、テビスを殺したのです。それどころか、ドクターが治療した患者は強制退院となりました。ドクターのホログラムも、コンピューターにインターフェイスされ、分刻みに管理されます。

 拘束室では、トゥヴォックが尋問中。ニーリックスはお呑気に食事を持ってきます。タラクシアのスピゲリアを使った料理。普通は嫌がると聞いて、ガーの手が止まります。スピゲリアは30時間以上の胃痙攣を起こす作用があるそうです。苦しむガーに、ドクターなら解毒できるというニーさん。やったね。

 チェリクに強制退院させられる患者に、せめて最後の治療をと焦るヴォジ。そんなとき、レベルブルーへの呼び出しがかかります。初めてブルーにきたヴォジはびっくりですが、ドクターはエミッターを持ち出してくれと頼みます。渋々ですが、協力するヴォジ。

 ま当然、すぐにバレるわけですが、停止させに来たチェリクに、ドクターは何やら注射をしました。彼をベッドに寝かせ、ウイルスに感染させたドクター。データを改善して、管理官にチェリクをテビスだと思わせたせいで、チェリクの治療は容認されません。ドクターはその状態で、全てのレベルの患者に正しい治療をと迫りました。

 とりあえずドクターにたどり着いたヴォイジャー、今度は融通のきかないコンピューターにもう艦長はうんざりです。

 チェリクに言われて医療部長を呼んできたヴォジ。部長は事情を聴きますが、どうやらドクターに賛同(あるいは事前に打ち合わせ済みか)していて、規則通りの治療しかできないと冷たく言い放ちます。最低でもシトグロビンの必要な患者をブルーに移せばいいと言いだすドクターと部長さん。そんなとき、副長とベラナがドクター救出に現れました。助け出される前に、ドクターはチェリクの了解を引き出しました。

 無事ヴォイジャーに戻ったドクター、セブンの健康チェックを終えて、次に自分のシステムをチェックしてもらいます。異常はないと言われてがっかりするドクター。故意にチェリクへ毒を盛ったことをセブンに告白します。その倫理に反する行為は故障からだったと思いたいドクターですが、セブンの診断は「健康体」でした。

 浅木的には、なんといっても艦長の「間に合ってるから」発言に尽きるエピなのですが、医療的な問題をたくさん含むエピでもあります。こういうのが出てくるってことは、アメリカではこういう現実が無きにしも非ずってことでしょうかね。

 今回のお題。原題「Critical Care」は直訳すると「重篤な者の治療」といった感じでしょうか。とりあえず、テビスたち患者だけでなく、非情なランキングを導入しているこの国の医療システムを治療したと言いたいんだと思いますが。邦題「正義のドクター・スピリット」…かっこいいのか悪いのか(笑)。レンジャーものの主題歌みたい。とりあえず「ドクターエピですよ」と言いたいんだと思いますが。

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コメント

こんばんは。
幽人も「間に合ってるから」しか覚えてないエピです。(^^ゞ
決してドクターが嫌いなワケじゃないんですが、このあたりのシーズンになると正直、「またドクター?」感が否めない…。
そういえばERの声優さん、このあとのエピでもカーター役の人が出て来て、似たようなキャラだったので面白かったですよネ。(^^)

投稿: 幽人パリス | 2009年3月20日 (金) 23時58分

>幽人パリスさん
やっぱりこの一言ですよね。艦長の爆弾発言TOP3に入りますよ。
>>「またドクター?」
同感です。おまけに、少しドクターがわがままになってくる感じがして、昔の彼の方が良かったのにと思うことがあります。殊更に権利を主張するなんて…って。
カーター役の平田さん、出てきますね。若医師の役ですし、ハマりすぎてて面白いですね~。

投稿: 浅木 | 2009年3月21日 (土) 21時24分

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